卯月妙子さん、昭和46年生まれ、岩手県出身。平成3(1991)年、20歳で結婚。漫画家デビューする。以降、SM雑誌などでエッセイ漫画を発表していた。しかし程なく夫の会社が倒産し、借金返済のためにホステス、ストリップ嬢、AV女優として働く。排泄物や嘔吐物、ミミズを食べるなどの過激な作品に出演し、カルトな人気を得る。
その後、精神病を患っていた夫は投身自殺(植物状態の後死亡)。以来、幼少の頃から悩まされていた統合失調症が悪化、自傷行為や殺人欲求などの症状のため入退院とオーバードーズを繰り返し、手の震えから、漫画を描くことすら困難になり断筆状態に陥る。
閉鎖病棟への入院と自殺未遂を繰り返しながらも、女優として舞台などで活動を続けるが、2004年には新宿のストリップ劇場にて、舞台上で喉を刃物で切る自殺未遂を行う。3日間意識不明であったが、一命を取り留める。その後、舞台復帰したが、2007年頃、歩道橋から投身自殺を図り顔面崩壊と片眼を失明する大怪我を負う。が、2011年に舞台復帰した。
2012年、『新家族計画』の2巻(2002年刊行)以来、10年ぶりとなる描き下ろし単行本『人間仮免中』を発表。卯月の近況を描いた自伝的漫画となっている。
以上のように彼女の履歴はとても興味深い。