高野聖(1983年・日活) The Saint of Mt. Koya

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当時、日活が海外向けポルノ映画として制作した作品。
他で憶えているのは、日仏合作の華魁(おいらん)っていうポルノ映画もあった。
さて、本作高野聖は泉鏡花が明治33(1900)年に発表した幻想小説が原作であり、大まじめに作られています。
原作の高野聖は、何度も舞台化・映画化されており王道の作品でもあります。
出演女優:後醍醐華子、男優:きたばやしけん殿山泰司
きたばやしけん氏は伝説の裏ビデオ洗濯屋ケンちゃんにも出演しております!

テープの状態が無茶苦茶悪いので、演者の顔さえよく判りません。が、ハードコアポルノ作品としての出来は良いと思う。
珍鉾も御芽子もキッチリ映っているし、挿入シーンも沢山ある。

※高野聖(1983年・日活) The Saint of Mt. Koya
本作の監督・脚本は、武智鉄二(たけちてつじ)氏によるものである。同氏は昭和56(1981)年に上映された『白日夢』の監督・脚本も手がけており、同じく昭和58(1983)年に公開された『華魁』にも 武智プロ=小川プロとして監督・脚本にたずさわり、後年の昭和62(1987)年『白日夢2』においても監督・脚本を手がけました。
武知鉄次氏は昭和63(1988)年に逝去した為、平成時代に氏と同様のハードコアポルノ映画を撮る監督は現れなかった。
アダルトビデオの勢いに押され、劇場向けのポルノ作品の需要が大幅に減った事も大きな原因であると思う。
さて、原作『高野聖』のあらすじは次の通り・・・若狭へ帰省する旅の車中で「私」は一人の中年の旅僧に出会い、越前から永平寺を訪ねる途中に敦賀に一泊するという旅僧と同行することとなった。旅僧の馴染みの宿に同宿した「私」は、夜の床で旅僧から不思議な怪奇譚を聞く。それはまだ旅僧(宗朝)が若い頃、行脚のため飛騨の山越えをしたときの体験談だった・・・若い修行僧の宗朝は、信州・松本へ向う飛騨天生峠で、先を追い越した富山の薬売りの男が危険な旧道へ進んでいったため、これを追った。怖ろしい蛇に出くわし、気味悪い山蛭の降ってくる森をなんとか切り抜けた宗朝は、馬の嘶きのする方角へ向い、妖しい美女の住む孤家へたどり着いた。その家には女の亭主だという白痴の肥った少年もいた。宗朝は傷ついて汚れた体を、親切な女に川で洗い流して癒してもらうが、女もいつの間にか全裸になっていた。猿やこうもりが女にまとわりつきつつ二人が家に戻ると、留守番をしていた馬引きの親仁(おやじ)が、変らずに戻ってきた宗朝を不思議そうに見た。その夜、ぐるりと家の周りで鳥獣の鳴き騒ぐ声を宗朝は寝床で聞き、一心不乱に陀羅尼経を呪した。
翌朝、女の家を発ち、宗朝は里へ向いながらも美しい女のことが忘れられず、僧侶の身を捨て女と共に暮らすことを考え、引き返そうとしていた。そこへ馬を売った帰りの親仁と出くわし、女の秘密を聞かされる。親仁が今売ってきた昨日の馬は、女の魔力で馬の姿に変えられた助平な富山の薬売りだった。女には、肉体関係を持った男たちを、息を吹きかけ獣の姿に変える妖力があるという。宗朝はそれを聞くと、魂が身に戻り、踵を返しあわてて里へ駆け下りていった。

旅の僧侶に扮するのがきたばやしけん氏、妖しい美女役が後醍醐華子氏である。大島渚監督作品の愛のコリーダなどでもお馴染みの殿山泰司氏が脇を固めている。

The_Saint_of_Mt._Koya.rar

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